2011年11月12日

イン・ザ・プール

イン・ザ・プール [DVD]
ポニーキャニオン (2005-10-19)
売り上げランキング: 44593

(2005年/日本)
監督:三木聡
出演:松尾スズキオダギリジョー市川実和子田辺誠一ふせえり岩松了

個人的採点:85点/100点
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 『イン・ザ・プール』は、『奥田英朗』による原作を『三木聡』監督によって映画化したコメディ作品である。

 伊良部総合病院の地下にある神経科の精神科医である『伊良部(松尾スズキ)』のところには継続性勃起症(!?)の営業マン『田口(オダギリジョー)』、強迫神経症のルポライター『岩村(市川実和子)』、プール依存症のエリート管理職『大森(田辺誠一)』が次々と現れる・・・。

 『時効警察』が大好きな私にはたまらない作品であった。基本的には『インスタント沼』など、他の大半の『三木聡』監督作品と同様に小ネタの連続を楽しむ作品だと思う。合わない方だと100分間はなかなか厳しいのかもしれない。個人的には笑いのツボが合うので100分間くらいが調度良かった。『インスタント沼』でも少し触れたがこれが2時間になったら少しキツイと感じるであろう。TV番組の脚本などが多い監督だからかも知れないがTVドラマ尺が一番シックリする気がしなくはない。

 ところで作品冒頭の「踏まれることに快感を覚える」人たちが観る映像として、最も人気が高いのが「パック入りのシラタキ」が踏まれている映像というのは本当なのだろうか。作品の中にはこの手の怪しい情報が満載なので、ついつい後から検証したくなってしまうのだが、これもきっと病的になると問題になりそうな気がするので程々にしておきたい。

 この作品の登場人物はかなり極端ではあるが、現代生活を送る人であれば大なり小なり共感を覚えてしまう部分があることだろう。私も現代を生きる人間として自分を振り返ってみて、正直不安を覚えてしまった。しかし、そんな時に編集長(『ふせえり』)の「でも気にすんな。人類のほとんどはダメなのだあ。」という台詞には救われる思いがした。『ふせえり』と『岩松了』の『時効警察』でもタッグを組むコンビはどの作品でも私に笑いと安心を与えてくれるので大好きなのである。

 さて私は原作を読んだことがないのだが、原作も是非読みたくなった。原作物の映画化は、どうしても評価は割れるし、ある意味でそれは当然だと思うのだが、基本的には映画を観てから原作を読んで失敗だったことはほとんどないので、機会をみて読んでみようと思う。

 『イン・ザ・プール』は小ネタ満載の『三木聡』監督作品であった。『時効警察』で楽しめた方は間違いなく楽しめるだろう。オススメである。


(追記)原作本を読んで読書感想文の様なモノを書いてみた。

『イン・ザ・プール : 奥田秀朗』 − 思考の消化器官





posted by downist at 08:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 邦画 − コメディ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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