2011年10月19日

LITTLE VOICE

リトル・ヴォイス [DVD]
角川映画 (2010-04-16)
売り上げランキング: 66072


(1999年/イギリス)
監督:マーク・ハーマン
出演:ユアン・マクレガージェーン・ホロックスマイケル・ケインブレンダ・ブレッシン


個人的採点:80点/100点
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 ミュージカルを『ブラス!』のマーク・ハーマン監督によって映画化した作品。大好きだった父親の死以降、遺されたレコードを聴き歌うだけで、自分の殻に閉じこもり話すことも難しくなってしまったLV(ジェーン・ホロックス)は、口うるさい母親(ブレンダ・ブレッシン)の言葉から逃げる為にレコードを聴く毎日であった。ある時、母親がプロモーターであるレイ(マイケル・ケイン)を家に連れて来たのだが、彼は階上から聴こえるLVの歌声に驚嘆したのだった・・・。

 私は『ユアン・マクレガー』目当てで観た作品であった。しかし、見事に裏切られた。もちろん『ユアン・マクレガー』の演技が悪かったのではない。いや、むしろ主役ではなくても上手さを感じることが出来る作品であり、私の中ではこの作品を観て更に彼の評価が上がったと言える。彼だけではなく、この作品でLVの母親役である『ブレンダ・ブレッシン』を始めとする脇役たちは皆素晴らしかったと思う。ただ、それ以上にLV役の『ジェーン・ホロックス』の素晴らしさは際立っていた。元々が彼女の為に作られた舞台を映画化した作品だと言う事なので、当然といえば当然なのかも知れないが、それにしても彼女がステージで歌うシーンは感動的であった。そのシーンの為だけでも観る価値のある作品ではないだろうか。

 そもそも音楽を題材とした作品が好きなのでどうしても評価が高くなってしまうのだが、それを差し引いてもこの作品は素晴らしい。ストーリーはかなりシンプルで派手さはないのだが、そこがまた良い。もちろん映画は派手でナンボという方もいらっしゃると思うのでそういう方には合わないだろうが、淡々としたものを愛せる方には楽しんで頂けるだろう。アメリカンな作品であれば、これがサクセス・ストーリーになるのだろうが、そうならない所がまた私の好みによく合った。

 私はこの作品でLVが歌うスタンダードナンバーと言える『ジュディ・ガーランド』や『シャーリー・バッシー』をそれ程しっかりと聴いたことがなく、またその年代の映画もほとんど観ていないのだが、観聴きしていれば、きっともっと楽しめる作品になっていたのだろう。そういう意味では4,50代の方が観るとより楽しめる作品なのかも知れない。

 『LITTLE VOICE』は音楽を題材とした作品が好きな方には特にオススメ出来る作品である。ストーリー的にも派手さはないがシンプルな良さがあった。


posted by downist at 07:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 洋画 − ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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