8月のクリスマス スタンダード・エディション [DVD]posted with amazlet at 12.03.10キングレコード (2006-03-08)
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(2005年/日本)
監督:長崎俊一
出演:山崎まさよし、関めぐみ
個人的採点:60点/100点
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韓国映画『八月のクリスマス』を『長崎俊一』監督が『山崎まさよし』主演、『関めぐみ』出演でリメイクした作品である。
写真屋を営む『寿俊(山崎まさよし)』は医者から死の宣告を受けていた。しかし、彼は誰にもそれを語る事なく過ごしていた。ある日、近所の小学校の臨時教師をしている『由紀子(関めぐみ)』が写真屋を訪れる。それからしばしば他愛もない会話を重ねるうちに二人は惹かれあっていくのだが・・・。
『山崎まさよし』の出演作という事で観た作品であった。彼のアーティストとしての素晴らしさは語る必要もないと思うが、個人的には俳優としても結構好きだったのである。(ちなみに彼の初主演作である『月とキャベツ』はかなり名作度が高いと思う。お勧めである)『山崎まさよし』はセンスのある人は何をやっても上手く出来ると言うのを見せ付けられる様な人の内の一人だと言っていいだろう。
また、『関めぐみ』だが、彼女は私好みの顔であった。私は気の強そうな女性の笑顔が好きなのだ。臨時教師という役の初々しさは彼女の演技から見えてきたが、特に後半は表情に深みが感じられなかった。手紙を読むシーンはもう少し何とかならなかったのかな、と思ってしまった(そもそも手紙を読むシーン自体に必要性を感じなかったのだが)。二人並べてしまうとまだ、『山崎まさよし』の方が役者に見える。しかし、『関めぐみ』もまだまだ若いので、今後も是非頑張って頂きたい。
ストーリーとしては奇をてらった所のない作品である。『寿俊』の死を淡々と描いている。『泣かせよう』とする映画やドラマが少なくない中で、この淡々とした描写は盛り上がりにかけると思われかねないと思うので、難しいのかも知れないが、個人的には淡々と描く作品の方が好きだ。不満というか不思議に思った点を挙げるとすれば、ラストシーンが写真屋の前であった事である。その直前に『寿俊』が一番好きだと言っていた風景をはさんでおいて、なぜラストが写真屋の前だったのかがわからない。そして『由紀子』がなぜ『寿俊』が一番好きだと言っていた風景を観に行かなかったのか、という所にも『寿俊』と『由紀子』の温度差を(あったかどうかは別にして)感じてしまうのである。
さて、この作品は韓国映画『八月のクリスマス』のリメイクだという事だが、私はそちらを観てはいない。この作品はいわゆる日本映画らしい作品だと思うが、『八月のクリスマス』がどんな作品なのかは興味がある。これで『八月のクリスマス』にも日本映画らしさを感じてしまったら私の感じていた日本映画らしさとは何なのかという事になるが、まあきっと私の日本映画らしさなどはそんなものだろう。機会をみて観てみようと思う。
最後に『山崎まさよし』の『8月のクリスマス』は彼の楽曲の中でもかなり名曲度が高い。聴いた事がない方は少ないと思うが、映画を観るよりも手軽なのでお勧めである。
『8月のクリスマス』は『山崎まさよし』の歌以外の魅力が垣間見れる作品であった。泣きたい時に観るのはあまりお勧めしない。
関連リンク
・『八月のクリスマス』
・『月とキャベツ』
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