2010年08月25日

サマータイムマシン・ブルース


(2005年/日本)
監督:本広克行
出演:瑛太上野樹里真木よう子佐々木蔵之介

個人的採点:75点/100点
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 『劇団ヨーロッパ企画』による演劇を『本広克行』監督によって、『瑛太』と『上野樹里』などの出演で映画化されたSFコメディ作品である。

 夏休みの大学でSF研究会の部室にあるエアコンのリモコンが壊れてしまう。リモコンを直すために、また涼をとる為に部員たちがドタバタ劇を繰り広げているところに、タイムマシンの様に見えるおかしな物体が現れる。部員たちは冗談でタイムマシンの様に見える物体で遊んでいると、タイムスリップしてしまう。それから、クーラーのリモコンとタイムマシンを巡るドタバタ劇が繰り広げられる・・・。

 基本的に最初から最後まで内輪のノリの笑いを連続させた作品である。その手の笑いを受け付けない人は観ない方が良い。テンションは高いのだが、物凄く笑えると言うよりはクスクス笑いが連続すると言う感じだろうか。個人的には十分に楽しめたが、この手の作品は苦手な方も多いと思う。精神状態が落ち着いている時にボーッと観るべき映画ではないだろうか。

 SFでタイムマシンの映画と言えば、やはり『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だと思うが、この作品では『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のパロディ(私が多分パロディだと思った物)が色々と出てくる。どこにパロディ要素が隠されているかを考えながら観るのも面白いかもしれない。また、この作品の劇中使用曲にはガンダム(1st『潜入』、『ホワイトベース』)の曲が挿入されていたり、突然ファミコンの『ハリキリスタジアム』のカセットが投げ付けられたりと、なかなか20〜30代の男性には笑える部分も多いと思う。(劇中使用曲でどこにガンダムの曲が挿入されているかわからない方はガンダムファン失格である)

 それにしても、タイムマシンに関するアニメや映画は面白い。この作品ではタイムスリップする時、過去であれば地面に、未来であれば空にそれぞれワームホールが開く。また、これは映画の画面構成的な理由も大きいかと思うが、過去と現在で画面を上下で切り分けて同じ場所で同時進行される場面もある。作品内のイメージ的には複数の時間軸が重なって流れている様に見える。それが例えば『ドラえもん』であれば、タイムマシンは時空間に浮いていて、特定の場(のび太の机の引き出しなど)でワームホールが開く。ワームホールの先にある空間でそれぞれの時間が流れている、と言う様なイメージだ。まあ、言葉では上手く伝えられないのだが、何となくイメージされる時間の流れが一定でない、と言う所が私的には面白く感じられるのである。

 最後にこの作品は元々が演劇だった為か青春らしさを出す為か、暑苦しい演技が多い。それこそエアコンのない部屋で観るのは厳しいかもしれない。ただ、個人的には『上野樹里』はそれ程好みの女優ではないのだが、この作品での『甲本(瑛太)』が女に会いに行くと言った時の切ない表情は良かった。

 『サマータイムマシン・ブルース』はゆるいハイテンションが夏に良く似合う作品であった。暑苦しく考えるのは止めて脳味噌を空っぽにして観ると一番面白いだろう。



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posted by downist at 23:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 邦画 − コメディ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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