映画の消化器官: 海でのはなし。

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2010年08月12日

海でのはなし。

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(2006年/日本)
監督：大宮エリー
出演：宮崎あおい、西島秀俊、菊地凛子

個人的採点：20点/100点
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　『大宮エリー』監督による、『宮崎あおい』、『西島秀俊』主演の『スピッツ』の音楽をモチーフにした作品である。

　『楓（宮崎あおい）』はある日、母が父の愛人だったという事実を知りショックを受ける。傷ついた『楓』は、『博士（西島秀俊）』のもとに向かっていた。そして、２人は車で海へと向かい、とりとめのない会話を繰り広げる・・・。

　主演の『宮崎あおい』、『西島秀俊』の二人や『スピッツ』の音楽など、素晴らしい素材が揃っているのにもかかわらず、余りにも残念な作品である。まるでカラオケで流れている安っぽい映像の様に感じてしまう程に素材を壊してしまっている。『スピッツ』の音楽をモチーフにしていると言うのにもかかわらず、平気で音楽をぶった切るのも頂けない。また、台詞の裏にかなり大きめの音で音楽が流れるシーンと逆に無音のシーンとの意図の違いも見えなかった。ただ何となく流しているだけ、と言う様な音楽の使い方にしか見えなかったのである。

　『宮崎あおい』は相変わらず、この作品でも頑張っていると思う。彼女の出演作品は半分程しか観た事がないが、『少年メリケンサック』の時と言いこの作品と言い、どうも残念な作品にしか巡り合えていない様にすら感じられてしまう。どんな作品であっても彼女らしい頑張りをみせてくれてはいるが、それすらも痛々しく感じられてしまうのは私だけであろうか。誰が観ても名作、と呼べる様な作品に出演する『宮崎あおい』を是非観てみたい。

　『宮崎あおい』の相変わらずの可愛さと『スピッツ』の素晴らしい音楽で50点のところだったが、それでも酷いので減点と言う事で20点である。感覚とすれば、無駄に長い『スピッツ』のPVと言う所だろうか。いや、PVと言うよりもTVCMの方が近いかも知れない。ただまあ、『スピッツ』の音楽を聴きながら『宮崎あおい』の顔だけを眺めていれば耐えられる。

　『海でのはなし。』は『スピッツ』の音楽をBGMに『宮崎あおい』を眺めるだけの作品であった。ただし、どちらのファンにもお勧めしないし、ファンでないなら尚更お勧め出来ない。