2010年08月13日

グラン・ブルー (LE GRAND BLEU)


(1988年/フランス・イタリア)
監督:リュック・ベッソン
出演:ジャン・レノジャン=マルク・バールロザンナ・アークェット

個人的採点:90点/100点
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 『リュック・ベッソン』監督による、『ジャン=マルク・バール』、『ジャン・レノ』主演で実在のダイバー、『ジャック・マイヨール』の協力を得た作品である。

 フリーダイビングの世界記録に挑む『ジャック(ジャン=マルク・バール)』と『エンゾ(ジャン・レノ)』は幼い頃からのライバルであった。『ジョアンナ(ロザンナ・アークェット)』は『ジャック』を愛すが、『ジャック』は『エンゾ』の消えた愛する海に「見に行く」と言い残して潜って行ってしまう・・・。

 まずは、映像が本当に美しい。内容どうこうではなくて、その映像の美しさだけでも観る価値があると思える作品だ。日本では見られない様な青い空と青い海、それだけでも十分だと思える。しかし、もちろんそれだけではない。『ジャン・レノ』、『ジャン=マルク・バール』、『ロザンナ・アークェット』の役者陣も素晴らしかったと思う。特にこの作品での『ジャン・レノ』は『エンゾ』と言うキャラクタの魅力も相まって、今まで観た作品の中でも1、2を争う程に印象深かった。ただし、ストーリーとしては良くも悪くもフランス映画らしい作品だ。どちらかと言うと雰囲気重視で楽しめない方には冗長な作品かもしれない。

 私はこの作品の初見はもちろんDVDでなのだが、この作品は是非映画館で観たかった。夜の海で『ジャック』とイルカが一緒に泳ぐシーンがどうしても大きなスクリーンで観たかったのだ。また、全編に登場する『ジャック』とイルカが語り合う様なシーンも素晴らしかったと思う。ところで、私はDVDの完全版しか観た事がないのだが、オリジナル版との差も気になるところではある。素晴らしい作品だとは思うが、確かに完全版の約2時間40分は長く感じるので、約2時間10分のオリジナル版も今度是非観てみようと思っている。(この感想文を書きながらwebを眺めていると2010年8月13日現在、『完全版ーデジタル・レストア・バージョンー』という形で劇場公開されている様だ。行ける範囲では新宿でしかやっていない・・・。これは悩ましい)

 この作品はどちらかと言うと女性よりも男性に好まれるかもしれない。ラストなどは女性にとっては(ジョアンナの視点から観れば)受け入れがたい結果の様に思えるからだ。私自身は(遊び程度以外で)海に潜った事がない上に、この手のストイックな事(マラソン、登山など)が苦手なので、フリーダイビング自体には共感出来ない。しかし、女性的な海に抱かれていたいという部分は理解出来る気がする。この作品では海とその象徴としてのイルカが非常に女性的に描かれていたが、この作品を観た女性がその辺りをどの様に感じるのかに興味はある。

 この作品で気に入らない点があったとすれば、日本人と思われる一団が出てくるシーンである。これは恐らく私が日本人だからなのだが、『リュック・ベッソン』脚本作品には比較的よく日本人が登場するが、あまりその日本人の登場の仕方が好きになれないのだ。『TAXi』などでは全く気にならないのだが、この作品では笑いが必要ないシーンに思えたのが気に入らなかった理由である。

 『グラン・ブルー』はその海の青さだけでも是非観て頂きたい作品であった。近々(2010年9月末頃)、Blu-ray化もされる様なので未見の方もそうでない方もこれを機会に観る事をお勧めする。



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posted by downist at 09:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 洋画 − ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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