2010年06月22日

キッチン・ストーリー(SALMER FRA KJOKKENET)

キッチン・ストーリー [DVD]
エスピーオー (2004-11-05)
売り上げランキング: 32840

(2003年/ノルウェー・スウェーデン)
監督:ベント・ハーメル
出演:ヨアキム・カルメイヤートーマス・ノールシュトローム

個人的採点:80点/100点
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 『酔いどれ詩人になるまえに』や『ホルテンさんのはじめての冒険』の『ベント・ハーメル』監督のゆったりとした北欧の作品である。


 舞台は1950年代のノルウェー。スウェーデンの家庭研究所では新製品開発のため、独身男性を対象にした台所での行動パターンの調査をすることになった。多くの調査員が調査対象者宅へと派遣され、調査員の『フォルケ(トーマス・ノールシュトローム)』は馬がもらえるからと調査に応募したノルウェーに住む『イザック(ヨアキム・カルメイヤー)』の家に派遣された。『フォルケ』は台所に奇妙な監視台を設置すると『イザック』の観察を開始する。調査対象と一切交流してはならないという規則を律儀に守り通す『フォルケ』だったが、徐々に『イザック』と会話を交わす様になり心を通わせていく・・・。


 地続きの隣国がない日本に住む私としては、この作品の根底にあるノルウェーとスウェーデンに住む人たちの抱えるお互いに対しての微妙な距離感というのを想像するしかないのが残念でならない。きっと似た様な環境にある国に住む人であればそれぞれの国を自国と隣国に当てはめて考えられるのだろう。そう言った意味で私にはこの作品で完全に笑う事は出来なかったのかもしれない。
 しかし、たとえそうであったとしてもこの作品が良質の映画である事に変わりはない。特に『フォルケ』と『イザック』の会話が始まるまでの序盤は面白い。会話がないのでもちろん、字幕もない。恐らく、世界共通で笑えるであろう。


 それにしても北欧映画のセンスの良さと言うのはいつも感動させられる。この作品にしても車・トレーラー・キッチンの小物類・食べ物とシンプルだけれども素敵な物がある。溢れている訳ではなくて必要十分なだけある、と言う所がまた良いのだ。そして、『フォルケ』の聴く音楽もまた何とも言えない良さがある。こういったセンスと言うのはアメリカ映画ではなかなか感じられないので、北欧映画を観たくなってしまうのだ。


 さて、全編にわたってほぼ男性しか出てこない作品であるが、どの男性にも日本人から良く感じられる女々しさを感じた。北欧と日本ではメンタリティが似ていると言われる事が多いが、こういったところが似ているのだろうか。女々しい日本人男性の一員としては勝手に親近感を覚えてしまった。


 ところで、水道管と歯の銀の詰め物でラジオが聞こえると言うのは本当なのだろうか。水道管を使ったラジオは聞いた事があるので、もしかしたら本当に出来るのかもしれない。どうでも良い事だが、非常に気になった。


 『キッチン・ストーリー』は北欧の空気が漂い、笑いもあるゆったりとした良作であった。映画好きな人にはおすすめの作品ではあるが、バラエティ的な笑いでしか笑えない人には退屈なのでご注意を。



関連リンク
・『酔いどれ詩人になるまえに

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・『ホルテンさんのはじめての冒険

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posted by downist at 06:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 洋画 − ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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